OIU 分析ダッシュボード

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CUTTING WORDS, KEEPING TIME

実践 · 約9分

短い答えほど面白い?——削る文字と、残す時間

答えを短くしたら、届くのが早くなった。さらに削ったら、何の話かわからなくなった。文字数を減らす作業と、笑いを伝える作業は、いつも同じ方向に進むとは限りません。同じ発想の長短を比べながら、残す言葉を選びます。

短いことより、何を想像できるか

次のお題への回答を、三つの長さで書きます。

お題心配性すぎる宅配便。どんな配達?

版回答
短い版帰らない。
中くらいの版荷物が家になじむまで帰らない。
長い版荷物を玄関で渡したあとも、荷物が家になじんだことを確認できるまで、配達員が帰らない。

短い版では、帰らない理由をいくつも想像できます。受け取りの印鑑が気になるのか、荷物が壊れていないか確かめたいのか。お題には合っていますが、この回答だけの変な心配は、まだ決まっていません。

中くらいの版では、荷物が新しい暮らしを始めるように扱われています。「家になじむ」という言葉が、その発想を伝えています。ここを削ると、文章は短くなっても、今回見せたかったものが消えます。

長い版では、玄関、手渡し、配達員といった説明が増えています。お題から補える人には重複になりますが、細かい状況が必要な見せ方もあり得ます。表の順番をそのまま順位にせず、今回の読者に何が必要かを見ます。

お題・回答はすべて創作です。各案の面白さや得票を測定したものではありません。

削る前に、言葉の仕事を確かめる

長い回答を直すとき、語尾から順に切っていくと、必要な部分までなくなることがあります。先に、一つひとつの言葉が何をしているかを見ます。

先ほどの例なら、「荷物」は心配される対象、「家になじむ」は荷物を人のように扱う部分、「帰らない」は配達員の行動です。この三つの関係が、回答の中心になっています。

一方、「荷物を玄関で渡したあとも」は、通常の配達風景を補っています。お題と一緒に読むなら、ここは省いても通じるかもしれません。「配達員」という主語も同様です。

ただし、削ったあとに「誰が帰らないのか」がわからなくなったなら、主語を戻す理由があります。編集では、短くなったという結果より、読者が同じ場面を作れるかを優先します。

長さそのものが、行動を見せる場合

同じお題で、別の答えも考えてみます。

動作の順序を見せる回答例

荷物を置く。いったん帰る。角を曲がる。戻ってきて、段ボールに「やっていけそう?」。

この回答では、配達員が一度は離れようとして、結局戻ってきます。途中の動作は、最後の一言へ至る人物の落ち着かなさを描いています。

「段ボールを心配する配達員」と縮めれば、発想の概要は残ります。でも、離れる、戻る、声を掛ける、という順序はなくなります。それが今回見せたいものなら、長いことには役割があります。

逆に、動作を増やすほどよくなるとも限りません。角を曲がったあとに信号を渡り、靴ひもを結び、時計を見てから戻る。その追加が人物を深めるのか、読み終えるまでの道のりを延ばすだけなのかを確かめます。

ここで比べているのは、字数だけが違う同一の回答ではありません。動作や発想も変わっています。長い版の反応がよくても、「文字数を増やした効果」とは言い切れない点は覚えておきます。

最後の一語だけが、オチの置き場所ではない

推敲では、強い言葉を最後へ移す方法が使えます。ただ、意外な言葉のあとに文章が続くことが、いつも無駄とは限りません。

回答例

配達員が、段ボールに励ましの手紙を書いている。返事用の封筒も入れている。

前半だけで、荷物を人扱いする発想は伝わります。後半はその説明ではなく、返事まで期待しているという、もう一段の行動です。

削りたいのは、たとえば「それほど荷物のことが心配なのである」のように、すでに見えたことを解説する部分かもしれません。後ろにあるかどうかより、読み進めたことで新しく受け取るものがあるかを見ます。

短答では一度の転換をはっきりさせる。長い回答では、進むたびに場面が変わるようにする。これは推敲の選択肢であって、すべての回答を同じ構造にそろえるための規則ではありません。

字数と得票を比べるなら、回答本文へ戻る

自分の記録から、短い回答の平均得票が高かったとします。そこからすぐに「短く書けば票が増える」とは言えません。短答が出やすいお題に人気があった、短い回答を書いた人が違った、といった可能性もあります。

見るなら、まず同じお題の中で、回答数と票の分布を確かめます。短い回答が一件しかなく、その一件が大きく支持された場合と、多くの短答が支持された場合は違います。投稿時刻や表示される機会も、比較できる範囲で確かめます。

文字数を数える場合は、句読点や空白、改行を含めるかも統一します。数え方がそろっても、語彙の難しさや前提知識まではそろいません。票は実際の笑い声そのものでもありません。

集計で気になる差が見つかったら、本文を読みます。短い回答には、どんな言葉が残っていたのか。長い回答では、どこから説明だけになったのか。数字は、読み直す回答を選ぶ入口にできます。

「短くする版」と「一つ足す版」を作る

一つの回答から、二方向に書き直してみます。

  1. 削るお題から補える説明を、一か所だけ削る。
  2. 足す人物の行動や情景が新しく見える言葉を、一か所だけ足す。

元の版も残して、三つを読み比べます。どれが最短かに加えて、「何が起きているかわかるか」「今回ならではの部分はどこか」「どこで読み終わりたいか」を見ます。

短くするほうだけを練習していると、説明不足の回答を直しにくくなります。足すほうも試すと、必要な長さを探せます。削ったあとに何も失わなければ、その言葉は省ける。失ったものが笑いの中心なら、戻す。そうして残った長さを、その答えの長さとして考えます。

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本記事の推敲手順は実践上の提案です。OIUの文字数別成績を集計した記事ではなく、特定の字数を推奨する統計的根拠は示していません。