ROUND 9 · BY THE NUMBERS
実践 · 約15分
第9回 総評——規模は最小でも、定着率は過去最高
お笑い帝国大学 第1期第9回のデータを分析し、参加者は少ないながら過去最高の継続率だった様子を言語化しました。生配信で「秀」に採用された回答と、投票で多くの票を集めた回答を紹介し、優 と 良 を分けている定員のしくみも数字で確かめます。
この回の規模
第1期 第9回は、2026年7月18日から8月1日までの14.1日間、5問が開いていました。 参加者は引き続き減っていますが、継続率はこれまでで最高を更新しています。 実施回そのもののページはこちら、以下はそこからの抜粋です。
継続率83.21%——過去最高
第8回の参加者4,229名のうち83.21%が続けて参加。復帰者も1,615名(28.77%)と多く、規模は小さいながら定着度は高い回でした。
参加者5,614名
第8回の4,229名から増加。期間が7.1日から14.1日に戻ったことが影響していそうです。
秀71.1%が0票
秀45件のうち32件(71.1%)が0票。第4回と同じ水準で、採用と高得票の隔たりは変わらず大きいままです。
| 問 | 回答数 | 参加率 | 投票あり回答率 | 秀の数 |
|---|---|---|---|---|
| 問1 | 18,690件 | 91.97% | 12.76% | 9件 |
| 問2 | 20,483件 | 94.00% | 9.94% | 9件 |
| 問3 | 18,378件 | 90.35% | 10.28% | 9件 |
| 問4 | 20,804件 | 92.45% | 11.48% | 9件 |
| 問5 | 18,241件 | 87.57% | 14.00% | 9件 |
回答の増え方も、9回連続で同じ形です。初日(7月18日)の回答は11,547件(12.0%)に とどまり、もっとも多かったのは2日目(7月19日)の19,311件(20.0%)でした。全問・全回答の分析は実施回のページにあります。
見えてきた3つの傾向
規模は小さく、定着度は過去最高
参加者5,614名は第8回に次ぐ少なさですが、継続率83.21%はこれまでで最高です。「残った人はほぼ全員また来る」状態になっています。
問4で「ハゲいじり」ネタが上位を独占
秀の最高得点も得票トップも、同じ「カニの手=ハゲの比喩」という発想でした。1つの連想が、評価と投票の両方を制した珍しい問です。
2回連続で結果を出した「反面教師」さん
第8回問5の秀に続き、第9回問4でも秀(37点)かつ得票トップ(73票)を獲得。複数回にわたって成果を出す人の存在が、また1件増えました。
2つ目について、詳しく見ます。問4「反面教師」さんの秀「『毛ガニだったら良かったのに』 とハゲいじりされる」(37点・73票)と、得票2位「MM」さんの「部下からのあだ名が タラバでもズワイでもなく『あのハゲ』だった」(252票)は、どちらもカニの種類とハゲを結びつける、同じ発想です。秀と高得票の顔ぶれは 別人でも、選んでいる切り口は同じだったことになります。
優と良を分けたもの
このあと引用の下に出てくる 優 は、絶対評価ではありません。評価は定員制で、 得票数の多い順(同票なら投稿の早い順)に並べ、上から何件までが 優 かが決まっています。 第9回の5問はいずれも、票が入った回答の上位40%が 優・残り60%が 良、0票は 可という配分でした。
優 4,495件 / 良 6,744件
5問合計。96,596件に対して 優 は4.65%、良 は6.98%。残る88.32%(85,312件)は0票の 可 です。
良は全件ちょうど1票
良 6,744件の得票は平均1.00票・最大1票。9回連続で、良 は「1票しか入らなかった回答」と同義です。
優の平均5.40票
31,091票の78.0%が 優 に集まりました。優 のうち1票の回答は975件(21.7%)にとどまります。
良 が全件1票なら、1票の回答は 良 で終わっていません。同じ1票の回答が 優 と 良 に 割れていて、分けているのは票数ではなく投稿の早さです。
| 問 | 優 | 良 | 1票の回答 | うち優 | 優と良の切れ目 |
|---|---|---|---|---|---|
| 問1 | 952件 | 1,429件 | 1,717件 | 286件(16.7%) | 7月18日 22:08(開始23分後) |
| 問2 | 813件 | 1,219件 | 1,282件 | 60件(4.7%) | 7月18日 21:49(開始3分後) |
| 問3 | 755件 | 1,131件 | 1,297件 | 164件(12.6%) | 7月18日 22:01(開始16分後) |
| 問4 | 954件 | 1,433件 | 1,734件 | 301件(17.4%) | 7月18日 23:15(開始90分後) |
| 問5 | 1,021件 | 1,532件 | 1,696件 | 164件(9.7%) | 7月18日 21:54(開始9分後) |
問2なら、1票しか入らなかった回答1,282件のうち最初の3分間に投稿した60件だけが 優で、 残り1,222件は 良。14.1日の回答期間の、最初の3分です。切れ目がもっとも遅い問4でも開始90分後で、1票で 優 に入る道は、初日の夜のうちに閉じています。
9回ぶんを並べると、優 に占める「1票の回答」の割合ははっきり下がってきました——第1回60.1%、 第2回47.2%、第4回19.2%、第5回17.0%、第7回9.7%、そして第9回21.7%。 参加者は減り続けているのに、票が入った回答1件あたりの票は厚くなっているので、 1票の回答は 優 の枠に食い込めなくなります。この回のタイトルにした「規模は最小でも定着率は 過去最高」は、評価の中身の側にも出ている、という見方ができます。
問ごとの定員と切れ目の時刻は実施回のページの「評価別の投票状況」に 出ています。1票がどう積み上がるかは得票数の読み方で扱っています。
問1
お題(算数)は「手尺で測られると腹が立つものを答えよ」でした (公式ページでお題を確認する)。
回答18,690件・参加率91.97%・投票あり回答率12.76%
採用された回答(秀)
第9回 問1 秀
初孫
第9回 問1 秀
荒井注のカラオケボックスのドア
高い票を集めた回答
第9回 問1 高得票
タクシー運転手に 「あとどれくらいで着きますか?」 と尋ねた時
第9回 問1 高得票
橋本愛に近づいてもいい距離の限界
「初孫」は成長を手のひらで測って喜ばれる場面を、逆に「腹が立つ」に転じたところが 発想の芯です。得票トップのタクシーの例は、誰もが経験したことのある あいまいな回答へのいらだちを題材にしていて、共感の広さで票を伸ばしたと 考えられます。
問2
お題(歴史)は「あなたが西洋の甲冑をつけて1日過ごした結果わかったことを答えよ」でした (公式ページでお題を確認する)。
回答20,483件・参加率94.00%(5問中もっとも高い)・投票あり回答率9.94%
採用された回答(秀)
第9回 問2 秀(0票)
おならが管楽器みたいな音がする ⠀
第9回 問2 秀
おばあちゃんは誰にでも優しい
高い票を集めた回答
第9回 問2 高得票
西洋のMサイズが東洋のLサイズくらい
第9回 問2 高得票
東京の人は他人に興味ない
甲冑という金属の鎧から連想できることは、音の反響(おなら)、体格差(サイズ)、 周囲の反応(無関心・優しさ)と多方向に散っています。身にまとう物そのものより、 それを着た「自分の身に起きる変化」を答える問でした。
問3
お題(哲学)は「マルティン・ルターの言葉『明日、世界が滅ぼうとも、わたしは今日、 リンゴの木を植える。』そう言われてあなたは何と答えましたか?」でした (公式ページでお題を確認する)。
回答18,378件(5問中もっとも少ない)・参加率90.35%・投票あり回答率10.28%
採用された回答(秀)
第9回 問3 秀
それより僕と踊りませんか?
第9回 問3 秀
声ちっさ
高い票を集めた回答
第9回 問3 高得票
ACジャパンはこの活動を応援しています
第9回 問3 高得票
そういうとこですよ。
重々しい名言に対して、まったく話をかみ合わせない返し(踊りませんか、声ちっさ)が 並びます。名言の重さをそのまま受け止めないことが、 この問のいちばんの攻め方でした。
問4
お題(生物)は「両腕をカニの手に改造された野田あきお(58) 彼が一番困ったことを 答えよ」でした(公式ページでお題を確認する)。
回答20,804件・参加率92.45%・投票あり回答率11.48%
秀 かつ 高得票——この回唯一の単独二冠
第9回 問4 秀 かつ 高得票
『毛ガニだったら良かったのに』とハゲいじりされる
ほかの秀・高得票の回答
第9回 問4 秀(0票)
ビュッフェで必ず、「それ何処にありました?」と聞かれる。
第9回 問4 高得票
部下からのあだ名がタラバでもズワイでもなく「あのハゲ」だった
秀と得票トップが、どちらも「カニの種類」と「ハゲ」を結びつける同じ発想でした (前節)。3位の「ろぜ」さんの「『エビデンス』と言う度に『カニのくせに』みたいな顔を される」(243票)も同じく甲殻類の言葉遊びで、この問はハゲいじり系の 発想が事実上の主流になっていたことがうかがえます。
問5
お題(道徳)は「ネコを撫でながら言うことか。なんと言ったか答えよ」。猫を抱いた 紳士の写真が添えられていました(公式ページでお題を確認する)。
回答18,241件(5問中もっとも少ない)・参加率87.57%(5問中もっとも低い)・投票あり回答率14.00%(5問中もっとも高い)
採用された回答(秀)
第9回 問5 秀(0票)
木原さ〜ん、そらジロ~♪
第9回 問5 秀(0票)
12位はごめんなさい!射手座のあなた!!
高い票を集めた回答
第9回 問5 高得票
何から握りましょうか?
第9回 問5 高得票
娘さんを僕にください
猫を撫でる紳士という画から、ボス然とした余裕(娘さんをください=結婚の許しを 与える側)や、多忙さ(今すぐ手が離せない)を読み取る回答が高得票に並びました。写真に写った人物像への解釈が、 そのまま票の集まりやすさに直結した問でした。
まとめ
第9回は、参加者数こそ少ないものの継続率83.21%という、これまでで最も定着度の 高い回でした。回答期間が7.1日(第8回)から14.1日に戻ったことが、参加のしやすさに つながった可能性があります。
問4では、秀・得票トップ・得票3位がそろって同じ発想(カニとハゲの掛け合わせ)に 集中するという、これまでにない形も見られました。また「反面教師」さんが2回連続で 秀かつ高得票級の結果を残しており、複数回にわたって結果を出す回答者の 存在感が、回を追うごとにはっきりしてきています。