ROUND 4 · BY THE NUMBERS
実践 · 約15分
第4回 総評——参加者減少に、ようやく歯止め
お笑い帝国大学 第1期第4回のデータを分析し、参加者減少が落ち着いた様子を言語化しました。生配信で「秀」に採用された回答と、投票で多くの票を集めた回答を紹介し、優 と 良 を分けている定員のしくみも数字で確かめます。
この回の規模
第1期 第4回は、2026年2月21日から3月7日までの14.1日間、5問が開いていました。 参加者の減少に、はっきりと歯止めがかかった回です。実施回そのもののページはこちら、以下はそこからの抜粋です。
継続率63.42%
第3回の参加者11,505名のうち63.42%が続けて参加。第3回の47.5%、第2回の25.45%から、2回連続で改善しています。
参加者10,155名
第3回の11,505名からわずかに減っただけで、下げ幅はここまでで最小です。復帰者も1,680名(16.54%)います。
投票あり回答率8.79%
第3回の29.31%から下がっていますが、第3回は1問の異常な伸びが平均を押し上げていた回でした。素の水準としては第1回・第2回に近い数字です。
| 問 | 回答数 | 参加率 | 投票あり回答率 | 秀の数 |
|---|---|---|---|---|
| 問1 | 28,865件 | 90.36% | 12.37% | 9件 |
| 問2 | 28,866件 | 90.87% | 7.94% | 9件 |
| 問3 | 29,134件 | 89.23% | 8.47% | 9件 |
| 問4 | 28,113件 | 88.86% | 6.57% | 9件 |
| 問5 | 27,436件 | 88.27% | 8.53% | 9件 |
回答の増え方も、これまでと同じ形でした。初日(2月21日)の回答は14,355件(10.1%)に とどまり、もっとも多かったのは2日目(2月22日)の28,127件(19.8%)。 これで4回連続、回答の山は初日ではなく2日目に来ています。全問・全回答の分析は実施回のページにあります。
見えてきた3つの傾向
参加者の減少が下げ止まった
継続率は25.45%→47.5%→63.42%と3回連続で改善しています。第1回からの規模縮小は、 この回でひとまず落ち着いたと言えそうです。
秀71.1%が0票——過去最高水準
秀45件のうち32件(71.1%)が0票でした。第1回76.5%・第2回70.8%・第3回55.6% (問4を除く)と並べると、採用と高得票の隔たりはこの回でも大きいままです。
秀かつ高得票が、またも単独で発生
問5で「BON」さんの1つの回答が、秀(この回最高の38点)と高得票(156票)の 両方に入りました。第2回のTボタンさん、第3回のふぃるみのさんに続き、3回連続でこの現象が起きています。
3つ目について。BONさんの問5の回答は、清純派アイドルらしき存在にマネージャーが 路線変更を伝えるという内容で、生配信では38点(この回の秀の中で最高)、投票では156票 (問5の得票5位)を集めています。3回続けて別の人・別の問で起きていることから、「秀かつ高得票」は珍しいながらも、この番組では一定の頻度で起こる現象と見てよさそうです。
もう1つ。問5の得票トップ「masanobu wada」さん(421票)は、第2回問4でも得票上位 (236票)に入っていました。前回の総評で触れた「複数回にわたって上位に来る人」は、 この回でも確認できています。
優と良を分けたもの
このあと引用の下に出てくる 優 は、絶対評価ではありません。評価は定員制で、 得票数の多い順(同票なら投稿の早い順)に並べ、上から何件までが 優 かが決まっています。 第4回の5問はいずれも、票が入った回答の上位40%が 優・残り60%が 良、0票は 可という配分でした。
優 5,001件 / 良 7,509件
5問合計。142,414件に対して 優 は3.51%、良 は5.27%。残る91.18%(129,859件)は0票の 可 です。
良は全件ちょうど1票
良 7,509件の得票は平均1.00票・最大1票。ここまでの4回とも、良 は「1票しか入らなかった回答」と同義です。
優の平均6.44票——ここまでで最高
第1回4.32票・第2回5.51票・第3回3.57票に対し、第4回は6.44票。39,909票の80.7%が 優 に集まりました。
良 が全件1票なら、1票の回答は 良 で終わっていません。同じ1票の回答が 優 と 良 に 割れていて、分けているのは票数ではなく投稿の早さです。 そして第4回は、この切れ目の位置がこれまでと明確に違います。
| 問 | 優 | 良 | 1票の回答 | うち優 | 優と良の切れ目 |
|---|---|---|---|---|---|
| 問1 | 1,429件 | 2,143件 | 2,428件 | 285件(11.7%) | 2月21日 22:06(開始27分後) |
| 問2 | 913件 | 1,375件 | 1,514件 | 137件(9.0%) | 2月21日 21:51(開始12分後) |
| 問3 | 986件 | 1,479件 | 1,581件 | 100件(6.3%) | 2月21日 21:46(開始7分後) |
| 問4 | 739件 | 1,108件 | 1,286件 | 177件(13.8%) | 2月21日 22:08(開始29分後) |
| 問5 | 934件 | 1,404件 | 1,664件 | 259件(15.6%) | 2月22日 0:00(開始2.3時間後) |
第1回は5問とも切れ目が開始から22〜27時間、第2回は8時間〜2日半のところにありました。 第4回は4問が開始30分以内です。問3なら、1票しか入らなかった回答1,581件のうち最初の7分間に投稿した100件だけが 優で、残り1,481件は 良。14.1日ある回答期間の、 最初の7分です。
この前倒しが意味するのは、1票では、もう 優 に届かなくなったということです。 優 のうち1票の回答が占める割合は、第1回の57〜63%から第4回は10〜28%まで落ちました (問3は986件中100件で10.1%)。第4回の 優 は5,001件中4,043件(80.8%)が、 実際に2票以上を集めた回答です。参加者は減っていても票の集まり方は濃くなっていて、「優 だった」の意味が、 初期の回よりも素直に「票を集めた」に近づいています。
問ごとの定員と切れ目の時刻は実施回のページの「評価別の投票状況」に 出ています。1票がどう積み上がるかは得票数の読み方で扱っています。
問1
お題(国語)は「空欄に入る言葉を答えよ」。「ぬかに釘=のれんに腕押し」「猫に小判=豚に真珠」 という意味の近いことわざの対を示したうえで、「猿も木から落ちる=?」に入る、 同じ意味の別のことわざ(創作)を答える問題でした(公式ページでお題を確認する)。
回答28,865件・参加率90.36%・投票あり回答率12.37%
採用された回答(秀)
第4回 問1 秀
ゆってぃも気にする
第4回 問1 秀
ガンジーも助走つけて殴る
どちらも「温厚・鈍感の象徴とされる存在が、実は動じる/怒る」という同じ構造です。 「猿も木から落ちる」自体が「得意な人でも失敗する」という構造を持つことわざなので、元の構造をそのまま借りて対象だけ入れ替えるのが、この問の基本的な攻め方でした。
高い票を集めた回答
第4回 問1 高得票
インド人も2辛残す
第4回 問1 高得票
滝川も栗捨てる
得票上位も同じ構造です。「インド人も2辛残す」は「インド人は辛さに強い」という 共有イメージを裏切る形で、秀の2件と発想の骨格は同じ。この問は構造がほぼ 1つに決まっていて、どの固有名詞・どの行為を選ぶかで差がついた問と言えそうです。
問2
お題(体育)は「ハンマー投げの時に叫ぶとさらに飛距離が伸びそうな言葉を答えよ」でした (公式ページでお題を確認する)。
回答28,866件・参加率90.87%・投票あり回答率7.94%
採用された回答(秀)
第4回 問2 秀
お母さんが「ウチでは飼えない」ってーーー!!!
第4回 問2 秀
スタジオにお返ししまーす
「叫ぶと飛距離が伸びそう」というお題に対して、上位の秀は実際の絶叫の中身より「なぜそこまで叫ぶ必要があるのか」という状況設定で勝負しています。 ハンマー投げという競技の力みと、セリフの切実さのギャップが得点源になっていました。
高い票を集めた回答
第4回 問2 高得票
丸いの丸いの飛んでけぇ‼️
第4回 問2 高得票
ヘレーーーーーン!!!!!
得票上位は逆に、状況説明を持たない短い叫びが中心でした。この問の投票あり回答率は 7.94%(5問中もっとも低い)で、読まれる絶対量が 少ない問ほど、長い設定より瞬時に伝わる一言が拾われやすかったのかもしれません。
問3
お題(日本史)は「平安時代にあった『十二単あるある』を答えよ」でした (公式ページでお題を確認する)。
回答29,134件・参加率89.23%・投票あり回答率8.47%
採用された回答(秀)
第4回 問3 秀
屁に時差がある
第4回 問3 秀
屋敷中のチン毛を絡めとっていた
高い票を集めた回答
第4回 問3 高得票
洗濯は一と十二のみ
第4回 問3 高得票
重ね重ねすみませんで笑いが取れる
十二単の「重ね着」という特徴を、におい・虫・洗濯・言葉遊び(「重ね重ね」)と、 切り口を変えて攻めた回答が並びます。1つのモチーフ(重なり)から複数方向に 発想を広げる問らしい多様さが、秀と高得票の両方に出ていました。
問4
お題(社会)は「外国人観光客が『力士』を見たときの感想をグラフにしたもの。空欄を 埋めなさい」。円グラフには「大きい」「かっこいい」「強そう」「かわいい」と並び、 残る3%の項目を答える問題でした(公式ページでお題を確認する)。
回答28,113件(5問中もっとも少ない)・参加率88.86%・投票あり回答率6.57%(5問中もっとも低い)
採用された回答(秀)
第4回 問4 秀
関わりたくない
第4回 問4 秀
こいつも大人二錠?
高い票を集めた回答
第4回 問4 高得票
パジェロ
第4回 問4 高得票
パジェロ
得票上位の1位と2位が、別々の人によるまったく同じ回答(「パジェロ」)でした。ほかにも同じ回答が15位圏内に1件あり(46票)、3人が独立に同じ一言へたどり 着いています。「大きい」という共有イメージから「大きい乗り物」へ連想する経路が、 多くの人にとって自然に見えていたことがうかがえます。
問5
お題(家庭科)は「セクシー大根を育てるための手順。以下の空欄を埋めなさい」。 「種まき→???→収穫」の中間の工程を答える問題でした (公式ページでお題を確認する)。
回答27,436件(5問中もっとも少ない)・参加率88.27%(5問中もっとも低い)・投票あり回答率8.53%
秀 かつ 高得票——この回唯一の単独二冠
第4回 問5 秀 かつ 高得票
マネージャーに このまま清純派路線だと もう厳しい。と伝えてもらう
ほかの秀・高得票の回答
第4回 問5 秀
プラチナム所属
第4回 問5 高得票
一回抜いて、もっかい入れる
BONさん・アキノアソビバさんの秀は「大根をアイドルに見立てる」発想で共通しています。 育成の手順という題材が、そのまま芸能界の「育成」に重なる連想で、お題の言葉 (セクシー大根)が持つダブルミーニングを正面から使った形です。
まとめ
第4回は、第1回から続いていた参加者減少に歯止めがかかったことがもっとも大きな変化でした。 継続率は3回連続で改善し、規模の縮小はひとまず落ち着いています。一方で、秀の71.1%が 0票という数字は、採用と高得票の隔たりが変わらず大きいままであることも示しています。
「秀かつ高得票」の単独二冠は、第2回・第3回に続き3回連続で発生しました。1回だけの 偶然ではなく、数十件に1件は起きる、この番組の構造の一部と見たほうが よさそうです。次回以降も、この現象と「複数回にわたる常連」の顔ぶれを引き続き追います。